【最新版】なぜジャイアントパンダの野生復帰をするの?
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2023年2月、上野動物園のシャンシャンが野生復帰するという噂が広まり、多くの方が動揺しました。また、そもそもジャイアントパンダの野生復帰が行われる理由について疑問を持つ方も多いでしょう。
中国におけるジャイアントパンダの野生化訓練と野生復帰に関する正確な情報を知れば、シャンシャンがその対象ではないことは明らかです。最近、ある学会の会誌に小文を寄せましたが、今回はその補足と最新の野生化訓練情報についてお伝えします。
「【最新版】なぜジャイアントパンダの野生復帰をするの?」(note)
野生のジャイアントパンダの生息数は、10年前に1800頭以上と確認されました。しかし、その内訳は生息地の断片化により、33の個体群(グループ)に分かれています。特に半分以上のグループは100年以内に絶滅するリスクが高いとされています。
この絶滅リスクを回避するために、現在、生息地の回復や生息地同士をつなぐ回廊の建設が進められています。それと合わせて、訓練を経た飼育パンダを野生復帰させることが有効と考えられています。
ジャイアントパンダの野生復帰の問題は、そもそもなぜ、パンダを飼育するのかという問題とも関係しています。
中国パンダ保護研究センターでは、現在5頭のパンダが野生化訓練中です。その様子も合わせてお伝えしています。
Shiyuudou